Server Core を使ってみよう
インストール
Server Core は既存環境からのアップグレードには対応しておらず,クリーンインストールしか対応していませんので注意してください.Windows Server 2008 でメディアからインストールする際には、インストール時に指定する項目は特にありません.
インストールが完了すると,フルインストールでインストールし起動すると Administrator でパスワードを変更待ち状態となりますが、Server Core の場合は、「他のユーザー」しかなく一瞬戸惑うかもしれません.実際には、ユーザ名を Administrator, パスワードはなしでログオンすると,フルインストールと同様にパスワードの変更を促されます。
なお, Administrator のパスワードが設定されていない状態だとインストール直後に外部から攻撃される可能性を考えられる方もいるかもしれませんが、インストール直後は外部からのアクセスを一切受け付けないので攻撃を受けることもありません.
Server Core 上で利用可能な GUI ツール
Server Core 上では今までの GUI ベースのツールはほとんど動作しませんが、 以下の表3に記載したものが実行実行可能となっています。
ファイル名 | 表示名 |
---|---|
regedit.exe | レジストリエディタ |
taskmgr.exe | Windows タスク マネージャ |
notepad.exe | メモ帳 |
intl.cpl | 地域と言語のオプション |
timedate.cpl | 日付と時刻 |
設定ファイルやバッチファイル,スクリプトファイルの修正等にメモ帳が使えるのは助かります。ただし Server Core のメモ帳において保存時に文字コードを指定できず, ANSI となるため文字コードを変更する場合はネットワーク経由などでファイルを参照する必要があるでしょう.
タスク マネージャ
タスク マネージャが利用できることから「ファイル」→「新しいタスクの作成」を指定し「cmd.exe」を実行することでコマンド
プロンプトを複数立ち上げることも可能ですので,もう一つのコマンド
プロンプトにおいて、作業中のコマンドのヘルプを参照しながら実行したり,バッチファイルを複数実行するといったこともできます。
また,コマンド プロンプト上で作業している際に誤って、exit や × ボタンなどクリックしてしまい誤ってコマンド
プロンプトを終了した場合も同様にタスク マネージャからコマンド プロンプトを起動することができます。タスク
マネージャが起動していない状態でコマンド プロンプトを閉じた場合は、ctrl - shift - esc を同時に押すことでタスク
マネージャを起動できます。なお,リモートデスクトップ経由でアクセスしている場合は、ctrl - shift - end
を同時に押すことで,「Windows セキュリティ」に切り替えることができますので,そこからタスク マネージャを起動することもできます。
ドライバの追加
Server Core が標準で認識可能なデバイスだけの場合は問題ありませんが、デバイスドライバを追加する必要がある場合があります。その場合は、pnputil コマンドを利用してデバイスドライバのインストールファイル(.inf) を指定してインストールします。
pnputil -i -a ~.inf
-i を指定しない場合ドライバは追加されますが、デバイスは認識されないので注意が必要です.
また,デバイスインストール後 GUI
を利用した設定が必要な場合は現段階では設定変更ができないものがほとんどです.その場合,レジストリを直接編集することで対応対応できるものもありますが、不用意の変更にすると
OS やハードウェアが破損する可能性がありますので十分注意して設定する必要があります。
参考までに、画面の解像度を変更する手順を示します。本操作は直接レジストリ値を変更するため、ビデオカードやモニタで表示できない解像度を指定することは危険ですので,注意して作業してください.
まず,regedit.exe をコマンド プロンプトから入力し,レジストリ エディタを起動します。
次に、HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Video\{GUID}
の 0000 配下に VolatileSettings というサブキーが存在するものを見つけます。サブキーが見つかった
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Video\{GUID}\0000
配下に以下の値を DWORD で設定します。(DWORD の10進数で設定するのがよいでしょう)
DefaultSettings.XResolution (解像度の横) DefaultSettings.YResolution (解像度の縦)
上記値がない場合は新規に追加する必要があります。設定後,ログオフすると設定した解像度に変更されます。
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