Active Directory機能

最終更新日時:2011/06/02 03:52:27
Windows Server 2008 で追加された Active Directory の新機能のうち、 実環境で利用可能な機能について紹介して行きたいと思います。
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カナ検索機能が利用可能に

Windows Server 2003 以前の環境では、日本語の漢字のように1つの文字が複数の読み方を持っていますがコンピュータが漢字の持つ複数の読み方を理解して、順番にソートすることはできなかったため漢字は文字コードの順番に応じてソートされていました。

それに対して、 Windows Server 2008 からは、ユーザ アカウントに対して「カナ検索機能」が利用可能になりました。

「カナ検索機能」は、図2に示すように「 Active Directory ユーザーとコンピュータ」でユーザ オブジェクトを作成する段階ではなく、作成したのちにユーザ オブジェクトのプロパティからフリガナを設定します。

図2 Active Directory ユーザーとコンピュータからフリガナを追加する

このフリガナ欄で情報を追加するには、以下の手順を実施する必要があります。

  1. [ Active Directory ユーザーとコンピュータ] を開きます。
  2. [表示] メニューから、[列の追加と削除] を選択します。
  3. [フリガナ (表示名)] (または [フリガナ (名)]/[フリガナ (姓)]) 列など必要な情報を追加します
  4. 表示順序を設定します
  5. [OK] をクリックします
  6. 対象となるユーザが保存されている組織単位(OU)を選択し表示します。(図3)
図3 フリガナの表示

「フリガナ」タブにひらがな、カタカナ、漢字、英数字そして記号のどの文字も追加できるようなので、用途に応じて「カタカナ」以外を利用することも可能ですが、ソートの順番は文字コードの順番に従います。

便利な機能であるので、この機能を利用してクライアント側から実際に検索を実施してみようと考え、 Windows Server 2008 に対応する目的で Windows XP 及び Windows Vista にそれそれ提供された最新のサービスパックで検証してみました。

Windows XP Pro SP3 及び Windows Vista Business SP1のいずれからも、 Windows Server 2008 で追加されたカナ検索を利用して図4で示すように検索が実施できました。

図4 Vistaの機能を使用して Active Directory のユーザ情報を検索する

また、本機能における Active Directory の属性は、表1のようになっているので参考にしてください。

表1 カナ検索機能のActive Directoryにおける属性
  属性
msDS-PhoneticLastName Unicode 文字
msDS-PhoneticFirstName Unicode 文字
表示名 msDS-PhoneticDisplayName Unicode 文字
会社名 msDS-PhoneticCompanyName Unicode 文字
部署名 msDS-PhoneticDepartment Unicode 文字

自分でスクリプトを作成したり、プログラミングを実施したいと思う人はマイクロソフトのTechNet上により詳しい情報が公開されていますので、 『Active Directory のフリガナ サポート』を参照ください。

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