Hyper-Vを実際に使ってみよう
Hyper-V 上でのフェールオーバクラスタの作成 (1)
作成する環境
Hyper-V を用いて仮想サーバを作成、利用する手順等は Virtual Server 2005 や VMware Server などを利用してきた方はほぼ同様に利用することができます。ここでは、Hyper-V を利用して Windows Server 2008 のフェールオーバクラスタリングを構築する手順を示したいと思います。作成する環境は 図4 のようになり、この構築手順のなかで、Hyper-V を利用していく上でのいくつかの技術要素に触れることができます。
仮想ネットワークの準備
フェールオーバクラスタリングの環境を作成する場合は、仮想ネットワークが 2 つ以上必要になります。1つはクライアントからのアクセスを受け付けるネットワーク、もう1つはフェールオーバクラスタを構成しているサーバ間で状態監視を行うためのネットワークとなります。通常、Hyper-V
の役割を追加時に仮想ネットワークを追加しますので、今回はその仮想ネットワーク(外部NW)をクライアントから受け付けるネットワークとします。
外部NWは既に NIC と関連付けされている NW を利用しますが、仮想ネットワークの名前をわかりやすいように名前を変更しておきます。仮想ネットワークの名前の変更は以下の手順となります。
- Hyper-V マネージャを起動する
- 右ペインにある「仮想ネットワークマネージャ」をクリックする
- NIC と関連づいている仮想ネットワークをクリックする
- 「名前」を適切な名前(ここでは「外部NW」とする)を入力し、「OK」をクリックする
次にサーバ間の状態監視を行うための仮想ネットワーク(プライベートNW)を Hyper-V のプライベートネットワークとして構築します。(※1 プライベートネットワークはそのネットワークにつながっている子パーティションのみが通信できるネットワークで、親パーティションも直接はアクセスることはできません)
プライベートネットワークの作成は以下の手順となります。
- Hyper-V マネージャを起動する
- 右ペインにある「仮想ネットワークマネージャ」をクリックする
- 「新しい仮想ネットワーク」を選択する
- 「プライベート」を選択し「追加」をクリックする
- 適切な名前(ここでは「プライベートNW」とする)を入力し、「OK」をクリックする (図 xx 参照)
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- Hyper-Vのセットアップ
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Hyper-V 上でのフェールオーバクラスタの作成 (1)
- はじめに
- 仮想ネットワークの準備
- Hyper-V 上でのフェールオーバクラスタの作成 (2)
- マスターイメージの作成
- ドメインコントローラの作成
- Hyper-V 上でのフェールオーバクラスタの作成 (3)
- ノード1、ノード2の作成
- Hyper-V 上でのフェールオーバクラスタの作成 (4)
- iSCSI ターゲットの設定
- iSCSI イニシエータの設定
- Hyper-V 上でのフェールオーバクラスタの作成 (5)
- フェールオーバクラスタリングの構築
- 各種設定の確認
- ファイル共有のリソース作成
- フェールオーバの動作確認
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